1月14日

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♪ 春色の汽車に乗~って 文楽に連れて行ってよ~ ♪
気が付けば、1月も半分が過ぎようとしております。
初春文楽公演も本日が中日。
文楽のゆかりさんから初春文楽公演のポスターを頂戴して、お店に貼っております。
(ゆかりさん、いつもありがとうございます!)

今回の公演も3部制でして、ポスターは1部の「菅原伝授手習鑑」の松王丸@首検分実施中です!着物の松の柄がお正月っぽい?
そして、新年を寿ぐおめでたい演目ですが・・・

1部は、「寿式三番叟」これは文句なくおめでたい演目!
そして、もう一つ「菅原伝授手習鑑」より寺入りの段と寺子屋の段。
寺子屋で子供たちの書き染め大会!(ではなくて、恩義ある方の息子の命に代えて、我が子を犠牲にするお話)

2部は「絵本太功記」より二条城配膳の段と夕顔棚の段と尼崎の段。
お正月の二条城でお節のお重をみなさんに配りましょう!(ではなくて、本能寺の変後、武智光秀/明智光秀一家におこる悲劇)

3部は「染模様妹背門松」より生玉の段と質店の段と蔵前の段。
若いラブラブカップルが生玉さんに初詣で!(ではなくて、若い男女の心中)
もう一つは、「戻駕色相肩」読めない~(もどりかごいろにあいかた)

子供殺し、母親殺し、心中・・・なんとかなりませんかねぇ文楽。
とはいえ、ハッピーエンド演目が続くと「なんか文楽見た気にならないな~」って文句言ってしまう。
今年もよろしくお願いいたします。

私は、3部ともすでに観劇しました。
おすすめは、そうですね・・・見ごたえあったのは1部かなぁ。
でも、初めての方には2部がおすすめかなぁ。
でもでも、3部が客席ガラッガラなので、安心して観劇できるかなぁ。(そこですか!!!)

お客様の年齢層もあるのか、夜の部はいつも空いていて。
今回の「染模様妹背門松(そめもよういもせのかどまつ)」
大坂の油屋のお嬢さん「お染」と油屋に丁稚奉公している「久松」
二人は恋仲になるのですが、身分違いの恋が許されるはずもなく・・・
結果的に二人を心中へ追い立ててしまう親たちの、子の幸せを願う気持ち、世間体や義理人情を慮る気持ちも理解できる。
でも、別れることのできない(だってお染ちゃんのお腹の中には赤ちゃんがいるんです!)若い二人もただただ可哀相。
最後は、閉じ込められた蔵の中で久松が、外でお染が自害して終わるという・・・
これが大晦日からお正月にかけて起きた出来事なのです。

まぁ、全体的に暗いし、なんとも悲しい。
現代人からすると、もうちょっとなんとかならないのかなぁ~とも思う。
でも、これが文楽。
個人の気持ちより社会の枠からはみ出さないことが大切。
そして、はみ出してしまう人がいるから物語が生まれる。

だれかと見たら、帰り道は感想がはずみそうです。(「久松って何もできないのに、することはちゃんとしてるよね」とか結局はそこになる)

初春文楽公演は26日まで開催中です!