10月27日

こんにちは。
今日はケーキが早い時間に売り切れてしまいましたが、カボチャのキッシュがございます。
コーヒーや紅茶とご一緒に!ハロウィーン気分でいかがでしょうか?
ご来店お待ちしております。

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さて、ポスターにご注目ください。
(ゆかりさん、いつも、貴重なポスターをお持ちくださりありがとうございます)

♪べんけ~いの泣きどころ べんけ~いの泣きどころは むこうずね~♪ 歌と舞by弁慶
11月文楽公演が近づいてまいりました。
ポスターは弁慶、歌舞伎の団十郎襲名に便乗して、文楽も勧進帳!

3部構成になっておりまして

第1部 「心中宵庚申(しんじゅうよいこうしん)」
近松門左衛門作、八百屋半兵衛と女房お千代が、夫婦なのに心中するお話です。
橋田寿賀子ドラマのような意地の悪い姑が出て来て、気に入らない嫁を実家に戻すところから話が始まります。
まぁ、現代では考えにくいですが、実際に起こった話が元になっています。
300年前の家族制度では親に逆らうことはできず、義理と愛情に挟まれて、最期は死を選ぶ夫婦。
今回は配役がとても良いです。配役はとっても大事です。清治さんの三味線は唯一無二です。
あとは、そうですね~ 心中するなら、玉男さんの遣う人形としたいですね~

第2部 「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」
源平合戦に登場する、無官太夫敦盛(平敦盛)の最期に秘められた謎が描かれます。
(登場人物は実在した人ですが、壮大な作り話になっております。そこが浄瑠璃の最高に面白いところです)
並木宗輔作で、3段目切の「熊谷陣屋の段」は時代物を代表する名場面の1つ。
主役は熊谷次郎直実、今回は玉志さんが人形を遣います!もう、大注目です!!(ただのファン)
これほどの大役を本公演で遣うので、ご本人はもちろんだと思うのですが、ファンも気合入っています。(見られるだけ見ます)
みなさまにも、できれば週1でご覧いただきたいです!(1回しか見ない方は中日以降をおすすめします)
あらすじはお店にあるチラシ、ネットでどうぞ~(雑ですみません。長いので。)
そうそう、今回は「脇が浜宝引の段」という文楽屈指のチャリ場(滑稽)が上演されます。
ここでの注目は太夫さん。高度な技術と笑いのセンスがないと務まりません。
よくこんな語りができるなぁと、笑いながらも思います。

第3部 「壺坂観音霊験記(つぼさかかんのんれいげんき)」
文楽では、珍しいハッピーエンドのお話。
最近やたらと上演されていますが、こちらも今回は配役が良いです。
藤太夫さんと三輪太夫さんの語り、生きる悲しみや辛さや喜びがしみじみと染みて心が温かくなるでしょう。
(また、壺坂やるの~と思いながらも、好きな作品)

さて、しみじみと満たされた気分で、帰りに赤ちょうちんでおでんと燗つけてもらうか!と席を立つ、そこのあなた。
待って!3部はもう1作品あります。「勧進帳(かんじんちょう)」
めちゃくちゃ盛り上がります。
今回は「勧進帳」のために、劇場に花道が作られております。人形の弁慶が花道で六方を踏みます!
そして、義経や弁慶一行に立ちはだかる、富樫を遣うのが玉志さん!はまり役でとてもカッコいいんです。
恋人にするなら、玉志さんが遣う富樫か畠山重忠かってくらいカッコいいです。
まぁ、それはさておき、人形はもちろんですが、床が熱すぎて凄いことになります。
1役に1人の太夫や三味線が配役されていて、太夫さん同士、三味線弾き同士の熱い闘いが見もの(というか聞きもの)です。
弁慶の織大夫さんと藤蔵さんに負けないよう、富樫の靖大夫さんと清志郎さん、応援しています。
勧進帳を見て高揚した後は、24時間闘えるモードにスイッチが入りますので、翌日の仕事がんばれること間違いなし!

長々と失礼いたしましたが、そろそろ文楽いかがでしょうか?
観劇前に、作品のあらすじや見どころを知りたい!とう方には「文楽のゆかり」さんの解説付き観劇をおすすめします。
今回の公演は11月6日日曜日と19日土曜日にございます。
各部の1時間前から解説を聞いたり、技芸員さんのお話も聞けたり。
それでチケット代金と同じ!太っ腹!詳しくは私まで(ゆかりさんにお繋ぎします)