9月9日

休日は、ふっと一息つきに喫茶店に行くのが何よりの楽しみです。
いくつか好きなお店があって、共通するのが「水の音」
ポットへ湯を移す時、珈琲を淹れる時、洗い物をする時・・・
いつも水の音が優しく心地よいのです。
特に、洗い物をする時の水音、ジャージャーと流さずに良い加減で水を出されています。
カウンターをはさんで、水音が心地よい音楽のよう。
さりげない心配りに、ハッとさせられます。

お茶のお稽古で心を魅かれるが、やはり「水の音」
釜から湯を1杓くんで、茶碗に注ぐ時の水の音。
聴覚が研ぎ澄まされていきます。
こんなにも水の音が美しいの、今まで知らなかったかもしれません。

自分のお稽古が終わると、水屋に下がって片付けや次の準備をするのですが、
水道ではなくて、水甕から柄杓で水を汲んで使います。
初めは柄杓を上手く使えないし、なんとも頼りない水の流れに
「これでちゃんと清められているのかな?」と不安になっていましたが、
慣れると十分だと気づいたのです。
それに、壁1枚隔ててお稽古をされている方に、自分の流す水の音が聞こえてはいけません。
水屋甕から、そっと1杓の水を汲んで、静かに、でもしっかりと道具を清める。
先生が教えてくれる事ではないのですが、
自分で気づいた時、ちょっとお茶の道を進んだ気分になりました。

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